昨今、結婚相談所サイトやマッチングアプリなどが普及し、結婚を望む男女の出会いの場として広く利用されています。
このような婚活は、自身のアピールと相手に関する条件の提示がカギになります。
そこで難しいのが具体的な条件の中身です。
中でも相手の経済力、気になりますよね。
でも、いざ具体的な条件を提示するとなるとなかなか難しいと思いませんか。
年収の額っていくらぐらい提示すればいいのでしょう。
この記事では、お見合いの条件としての年収について3つのポイントから考えてみたいと思います。
これから婚活を始められる方、すでに婚活中の方も、条件を決める参考になればと思います。
結婚相手に求めるもの
大手結婚相談所の調べによると、婚活中の20~40歳台の女性がお見合いの相手に求めるものは、「価値観の一致」や「人柄」が上位を占めているそうです。
そして、その次に多いのが「経済力」。
結婚後は家族として生計を立てていかなければなりませんから、当然ですよね。
しかも、こんな不景気な時代。
この先の暮らしが不安なのは、誰しもだと思います。
でも、贅沢な暮らしがしたいと思っているわけじゃない?
そうなんです。
暮らしの安定を望んでいるだけなんですよね。
そこが、年収の額を決めるときに悩ましいところだと思います。
平均年収
複数の結婚相談所が公開しているデータをみると、女性が男性に求める年収の金額はだいたい500万円前後だそうです。
そこで、この500万円を基準に妥当性について考えてみましょう。
国税庁から「民間給与実態調査」という調査結果が毎年出されます。
H30年度の男性の平均年収はおよそ545万円でした。
「なら、500万円でいいんじゃない?」と思いますか。
ところが、この結果はそのまま条件に反映することはできないんです。
なぜなら、このデータは勤務する会社の規模や地域、職種といった条件に関係なく、すべてをひっくるめた平均値だから。
つまり、大企業の社長さんなど高収入な人たちが、金額を釣り上げている可能性もあるんです。
だから、「みんながこのくらいもらっている」ということにはならないんですね。
しかも、これを年代別にみると次のようになります。
20代前半284万円、後半404万円
30代前半470万円、後半528万円
40代前半581万円、後半635万円
あくまで平均なので一概に言えませんが、年収はある程度年齢に比例するという傾向を念頭に、相手に求める年代と併せて考えていく必要がありそうです。
友人の話ですが、28歳の彼女は「30歳までには結婚したい!」と結婚相談所サイトで婚活を始めました。
経済力のある男性を求め、「最低でも500万円はないと」と言っていました。
しかし、マッチングされた男性は軒並み40歳以上。
彼女の婚活は、スタートから頭打ちしてしまいました。
彼女は相談所からアドバイスを受け、「自分も働いているし、一緒に頑張っていけばいいか」と条件を下げることにしました。
そうしたところ、同年代の男性とのお見合いが成立し、現在も交際継続中です。
ちなみに、某大手結婚相談所に登録する20~40歳台の男性会員の平均年収分布では、
年収500万円以上が5割強を占めているようです。
このデータより、記事では「婚活中の男性は比較的年収が高め」と言っています。
でも、登録男性の7割が30代後半以上という事実も押さえておく必要がありますね。
安定した生活費
では、実際の生活費ってどのくらいかかるんでしょう。
総務省の「家計調査」によると、2人以上の勤労者世帯の生活費の平均はおよそ31.5万円だそうです。
当然ですが、都会暮らしならばもっとかかるでしょうし、子供の人数や年齢によっても変わってきます。
ちなみに、このデータから割り出すとひと家族当たりの年間生活費はおよそ380万円。
ところで、年収500万円というのは総支給額です。
ここから税金や社会保険料等が差し引かれ、実際の手取りはだいたい370万~380万円。
つまり、500万円は平均的な生活を求めるなら、妥当なラインなのではないでしょうか。
年収だけにとらわれない
一般に年収1000万円を越す収入を得ている人が高収入と言われています。
1000万なら、少しは贅沢な暮らしができるかもしれません。
でも、すごく忙しくて家に戻ってこれないとか、責任の重い仕事でストレスを抱えているとか、身に着けるものやお付き合いにお金がかかるとか…思わぬ問題が隠れている可能性もあります。
つまり、収入が低いからダメとも高いからいいとも言い切れないのです。
そのほかの条件、例えば「価値観が似ている」とか「人柄」を併せて総合的に判断する必要があると思います。
昔と違って、いまは女性も仕事をもち、バリバリ働いている人が少なくありません。
婚活中の女性も、多くが仕事をもっていて結婚後も続けたいという人が増えているそうです。
このように共働きを考えるなら、そこまで年収にこだわる必要はなくなります。
現代は男性の方も、女性に家庭に入ってほしいという人は少なくなっているそうです。ですから、男性の収入だけで安定した生活水準を求めるというよりは、夫婦2人で力を合わせるつもりで、条件を考えるのでいいと思います。
あくまで私見ですが、家族の収入として500万円は一定の基準になると思います。
でも若いうちはとくに、夫となる人の収入に頼り過ぎず互いに助け合う方が現実的です。
2人で協力し、相談しながら一緒に将来を決めていける相手であることが大切だと思うのです。
まとめ
この記事では、お見合いにおける年収の条件についてお話しました。
考え方のポイントは次の3つです。
・年収500万円を条件にすると、相手の年齢は高くなる可能性がある
・平均的な生活を望むならば、500万円という金額は妥当なラインと言える
・相手の収入に頼りすぎず、ともに助けあう努力が必要
これからの生活を考えると悩ましい年収の問題。
でも、そこにあまりこだわり過ぎず、一緒に歩んでいける価値観の持ち主、優しく誠実なお相手をみつけて、近い将来素敵な家庭を築かれることを心よりお祈りしています。